2021年5月12日
|2022年7月4日
プログラマーってどんな仕事なの?出てくる単語も専門的で分かりづらい。という方のために、プログラマーの基本について説明します。プログラミングとは何か、プログラマーの具体的な仕事内容、プログラマーの年収や適性、就職に必要な勉強法までわかりやすく説明しますので、ぜひ参考にしてみてください。
この記事の目次
プログラマーとは、コンピューターのプログラムを構築する人のことです。といっても、何だかよくわかりませんね。もう少し詳しく説明しましょう。
私たちの生活を便利にする機能を持ったシステムやソフトウェアは、コンピューターを動かすことで目的の機能を実現しますが、コンピューターはゼロから勝手に動くことはありません。どのように動けばよいのか、処理の内容や手順を一つひとつ指示しておく必要があります。
指示と言っても、コンピューターは人間の言葉を理解できませんので、プログラミング言語を用いて指示を出します。このプログラミング言語を使って指示した処理の内容や手順が、一連の動きとなったものをプログラムと言います。プログラミングとは、プログラムを構築する作業のことです。
すなわちプログラマーとは、プログラミング言語を扱ってコンピューターに効率的な指示を出せる人材のことです。専門的な知識やスキルを必要とするため、ITエンジニアや情報技術者という技術職に位置づけられます。
プログラマーとひとくちに言っても、プログラミングを必要とする分野は非常に多岐にわたります。そのため、ECサイトのシステムや企業の業務システム、機械を制御するためのプログラムなど、専門とする分野によって、いくつかの種類に分けることが出来ます。
【代表的なプログラマーの種類】
開発するシステムによって、プログラミング言語や求められるIT知識が異なりますので、プログラマーを目指す場合は、自分が活躍したい分野を意識しておきましょう。
プログラマーの仕事となるプログラミングは、主に次の工程で行なわれます。
それぞれの工程について、具体的に見て行きましょう。
プログラマーの仕事は、どんなシステムを作るのかが書かれた「仕様書」と呼ばれる資料を読み込むことから始まります。一般的に、仕様書には何を作るかは書かれていますが、そのためにコンピューターにどのような指示を出せばいいのかは書かれていません。プログラムを設計するのは、仕様書を受け取ったプログラマーの仕事です。
システムが問題なく作動しスムーズに機能するかは、プログラマーの理解度と技術に左右されます。コンピューターに漏れなく効率的な指示を出すために、自分が構築するプログラムの目的を明確に理解して、条件を整理しながら設計を進めていく能力が求められます。
プログラムの設計ができれば、プログラミング言語を使ってソースコードを記述していきます。ソースコードとは、指示する処理内容を書いたテキストファイルのことで、ソースコードを記述する作業をコーディングと言います。コーディングによって、新しい機能を作ったり追加したりすることを「実装」と言うこともあります。
コーディング作業=プログラミングと思われがちですが、プログラミングは設計~テスト・バグの修正までを含むため、正確にはコーディング作業はプログラミングの一部です。
コーディングが終わってソースコードを入念にチェックしても、いきなり仕様通りにプログラムが動くことは、まずありません。実際にプログラムを動かすことで、仕様通りの動作になっているかを確認する必要があります。これをテストと言います。テストの結果、仕様書通りに動作しなければ、バグとなっているソースコードを探して修正し、またテストを行います。この見直し、修正作業がデバッグです。テスト→デバッグの繰り返しで、プログラムの品質が向上していきます。
テストとデバッグは、コーディングをしている時間より長くなることが多く、根気のいる作業です。未経験からプログラマーになった場合、テスト作業だけを行うテスターという仕事から任されることがあります。仕様書の見方を覚えたり、仕様の条件を満たすための定義を考えたりと、プログラミングの基本的な考え方から徐々に身につけていくことが出来るので、キャリアアップを見据えながら大切に取り組んでいきましょう。
プログラマーと混同されやすい仕事に、システムエンジニアがあります。システムエンジニアが活躍する分野は、自社でシステムを開発できない非IT企業から、システム開発を請け負う業態の企業などです。システムエンジニアは、クライアントから開発したいシステムの要件などをヒアリングし、仕様書を作成します。仕様書をプログラマーに回した後は、クライアントの望む仕上がりになっているかテスト作業にも関わります。
企業によっては、システムエンジニアがプログラミングも行なったり、プログラマーが仕様書作成に携わったりと、お互いの領域が曖昧になることもあるため、混同されやすい職種となっています。
プログラムの設計などは行わず、コーディング作業だけを行う仕事をコーダーと呼びます。コーダーが主に活躍するのは、Webサイト制作です。WebディレクターやWebデザイナーが手掛けたサイト設計をもとに、HTMLやCSSという言語を使って、WebサイトをWeb上に実装させていきます。
厚生労働省の賃金構造基本統計調査によれば、プログラマーの平均年収は420万円程度※となっています。
参考:厚生労働省『賃金構造基本統計調査 2019』(※決まって支給する現金給与額304.4千円×12ヵ月+年間賞与その他特別給与額605.2千円)
しかし、技術職であるプログラマーは、個々のスキルによって年収を左右される職業です。平均年収を参考にしても、未経験者と数多くの開発実績を積んだプログラマーでは大きな差があります。たとえば、求人サイトでプログラマー募集の年収条件を見てみると「300万~800万円」など、幅広く設定している求人を多く見かけます。また、活躍する分野によって業界の事情もありますので、プログラマーの種類によっても年収は変わってきます。
専門的な知識やスキルが必要なプログラマーですが、人材不足という課題も内在しており、未経験OKの求人も少なくありません。独立行政法人情報処理推進機構(IPA)が毎年発行している『IT人材白書2020』の調査では、企業規模にかかわらず、多くのIT企業がIT人材の不足を感じていることが分かります。
出典:IPA『IT人事白書2020』
入社後の育成を考えている企業は、経験だけでなく学歴や文理を問わない求人もありますので、IT業界に興味がある方はチャレンジしやすい職業であるともいえます。
プログラマーとしての適性を考えるために、プログラマーに必要とされているスキルについて知っておきましょう。プログラマーには、一般的に次のようなスキルが求められます。
プログラマーにとっての必須スキルです。プログラミング言語についての知識が中心となりますが、プログラミング言語にはたくさんの種類があります。すべての言語を習得する必要はありませんが、携わる開発システムの仕様が違えば使用する知識も変わってきますので、幅広く知識を身につけるための継続した学習が必要となります。また、IT業界は技術の刷新も早いため、常に情報収集と知識の更新をしていく姿勢が求められます。
複雑な処理をできるだけシンプルに捉えて、無駄のない指示をコンピューターに与えるためには、物事を整理して順序だてられる論理的思考力が問われます。テスト後の見直しにおいて、問題のあるソースコードを発見し改善する際にも、プロセスを整理して辿れる思考は有効となります。
コミュニケーション能力と言っても、人と仲良くなるのが得意という意味ではなく、話の理解や情報の共有をしっかりと行なえる素質のことです。パソコンに向かって一人で作業しているイメージのプログラマーですが、コミュニケーションが求められる場面は多くあります。作業の進捗状況、発見した不具合や課題などの情報を周囲に共有することでプロジェクトがスムーズに進み、品質の向上につながります。
また、未経験からのスタートであれば、先輩の指示を理解でき、わからないことを整理して質問できることで成長も早くなるでしょう。
プログラマーへの就職・転職を考えているのであれば、まずは基本的なプログラミング知識を学習することから始めましょう。IT企業は未経験者を採用した場合、入社後の育成を考えていますが、それでも最低限のプログラミング知識を習得しておくことは条件となります。
プログラミング知識の学習には、独学とプログラミングスクールに通う2つの方法がありますが、就職や転職を前提とするのであれば、効率的な学習ができるプログラミングスクールの活用がおすすめです。費用がネックになるのであれば、条件次第で無料となるプログラミングスクールもありますので、調べてみましょう。
わたしたち学舎さくらは、高知県の無料就職支援付きプログラミングスクールです。受講は完全オンラインで、首都圏への就職支援も行っています。全国どこからでも受講が可能ですので、あなたのプログラマーへの一歩をぜひお手伝いさせてください。
プログラマーは、現代のIT社会において多くの分野で私たちの生活を支えています。今後もますます活躍の分野は広がっていくことでしょう。プログラマーは技術職であり、プログラミング言語など専門知識の習得が必要不可欠ですが、未経験求人も多く、実績や経験によって年収を高められる仕事です。仕事内容や適性を知って、興味が湧いたのであれば、まずはプログラミング学習から始めていきましょう。
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