2023年9月21日
|2023年10月5日
インフラエンジニアとは文字通り「インフラ」を扱うエンジニアを指します。IT分野におけるインフラとは、ネットワークやサーバー、セキュリティなど幅広い領域を取り扱うため、業務は多岐にわたります。大別するとサーバーの構築・運用などを手掛けるサーバーエンジニア、ネットワーク環境の設計・運用などを行うネットワークエンジニア、セキュリティ対策を手掛けるセキュリティエンジニアの3種類です。インフラエンジニアは業務内容や専門的なスキルを必要とするため、未経験から転職するのはハードルが高いと思っているでしょう。しかし、資格を取得することで、インフラエンジニアへの転職やキャリアアップに効果的に働きます。
この記事では「そもそもインフラエンジニアに資格は必要なのか」といった説明から未経験の方におすすめの資格や資格学習の方法まで詳しく解説します。
この記事の目次
未経験からインフラエンジニアになるのに資格は必要ありません。資格なしでインフラエンジニアとして働けます。とはいえ、未経験からインフラエンジニアを目指す場合、資格の取得は重要です。
未経験の方には
などの疑問や不安があるでしょう。資格を取得することで、こうした未経験ならではの課題を解消できます。
インフラエンジニア向けの資格を取得するメリットは3つあります。
資格を取得するメリットを理解し、資格習得に向けたモチベーションを高めましょう。
未経験の場合、実務経験がありません。とはいえ、経験がなくても知識は身につけられます。資格を取得し、現状のスキルの証明や今後の伸び代をアピールできるでしょう。採用率アップに有効です。
新たな分野を学ぶ際「どこから勉強すればいいかわからない」という経験はありませんか?
インフラエンジニアに役立つ資格取得を通じて、必要な知識・スキルの基礎を固められます。
どの分野においても、基礎固めは欠かせません。特にインフラエンジニアでは幅広い領域での知識が求められます。基礎を固めない限り、将来的なスキルアップは難しいでしょう。
スキルの証明や基礎固めができることで、将来的なキャリアアップにつながります。資格取得はただ知識が身に付くだけではなく、現状を知るツールとして効果的です。身につけるべき知識やスキルを知り、今後の学習やキャリアプランにも役立ちます。
インフラエンジニア未経験におすすめの資格は8つです。エンジニア向けの資格には、国家資格と民間団体が主催しているベンダー資格の2種類あります。
国家資格は汎用性の高い知識が問われる一方、ベンダー資格はその分野に特化した知識が求められます。また、国家資格は有効期限がないのに対し、ベンダー資格は有効期限が設けられているものもあります。
取得する順番としては、IT分野に関する基本的な知識が問われる資格を取得した後、ネットワークやクラウドなどの専門分野に特化した資格に取り組みましょう。難易度や出題範囲を考慮して、自分に合った資格を選んでください。
資格名 | 資格の種類 | 受験料 (税込) | 受験時期 | 学習時間 | 合格率 |
---|---|---|---|---|---|
ITパスポート | 国家資格 | 7,500円 | 随時 | 100〜150時間 | 56% (2022年度) |
(公式サイト:https://www3.jitec.ipa.go.jp/JitesCbt/index.html)
ITを活用する全ての社会人が対象となる国家試験です。資格学習を通じて、ITに関する基礎固めができます。2009年の開始以来、受験者数は増加しており、知名度が高まっています。公式ホームページによると、2022年度には171万人が受験しました。
合格率は50%前後を推移しており、2022年度は51.6%となります。全国の試験会場にて、随時受験可能です。インフラエンジニアの専門領域を学ぶ前段階として、IT分野における「一般教養」を身につけたい人におすすめです。
資格名 | 資格の種類 | 受験料 (税込) | 受験時期 | 学習時間 | 合格率 |
---|---|---|---|---|---|
基本情報処理技術者試験 | 国家資格 | 7,500円 | 随時 | 150〜200時間 | 49% (2023年7月時点) |
(公式サイト:https://www.ipa.go.jp/shiken/kubun/fe.html)
基本情報技術者試験とは、ITエンジニアの登竜門ともいえる資格です。ITに関する基礎理論をはじめ、経営戦略や法務まで幅広い知識が問われます。出題範囲が広いため、計画的な学習が必要です。
未経験の場合、150〜200時間の学習時間が必要だとされています。200時間だと、毎日2時間の勉強を3ヶ月弱する計算です。2023年4月より試験の開催日が年2回から通年に変わり、受けやすくなりました。
資格名 | 資格の種類 | 受験料 (税込) | 受験時期 | 学習時間 | 合格率 |
---|---|---|---|---|---|
応用情報処理技術者試験 | 国家資格 | 7,500円 | 4月・10月 | 200〜500時間 | 27% (2023年度春季) |
(公式サイト:https://www.ipa.go.jp/shiken/kubun/ap.html)
応用情報技術者とは、前述した「基本情報処理技術者試験の応用版」であり、より高難度な国家資格です。基本情報技術者試験よりも深く専門的な内容が問われます。ITに関する幅広い知識・スキルの証明として、転職やキャリアアップに役立つでしょう。
初心者は500時間程度の学習時間が必要とされています。難易度は高いですが、未経験の方でも合格可能です。合格できれば「実務経験アリ」と同等で評価される可能性もあります。未経験ながら早い段階から活躍したい人は挑戦する価値があるでしょう。
資格名 | 資格の種類 | 受験料 (税込) | 受験時期 | 学習時間 | 合格率 |
---|---|---|---|---|---|
ネットワークスペシャリスト | 国家資格 | 7,500円 | 4月 | 半年〜1年 | 14% (2023年春季) |
(公式サイト:https://www.ipa.go.jp/shiken/kubun/nw.html)
ネットワークスペシャリストとは、ネットワーク分野で活躍するために必要な国家資格です。ネットワークの知識があることで、インフラエンジニアとしての仕事の幅が広がるため、おすすめの資格となります。
試験を運営する独立法人情報推進機構によると、難易度はレベル4に位置し、数あるIT国家資格の中でも最難関です。平均合格率は約14%となっています。現役エンジニアも手こずるレベルのため、長期的な学習計画が必須です。
資格名 | 資格の種類 | 受験料 (税込) | 受験時期 | 学習時間 | 合格率 |
---|---|---|---|---|---|
情報処理安全確保支援士試験 | 国家資格 | 7,500円 | 4月・10月 | 300〜500時間 | 19% (2023年春季) |
(公式サイト:https://www.ipa.go.jp/shiken/kubun/sc.html)
情報処理安全確保支援試験(旧セキュリティスペシャリスト)とは、情報を安全に構築・運用するために必要な知識を問う国家資格です。近年、情報セキュリティはIT分野における重要な課題の1つであり、インフラエンジニアにとってセキュリティの知識は欠かせません。
取得することで、技術者としての信頼性につながります。2023年の秋季試験から試験方法が変更されます。従来は午後試験を「午後Ⅰ」「午後Ⅱ」と2種類行っていましたが、統合され1回の実施となっています。詳細は公式ホームページからご確認ください。
資格名 | 資格の種類 | 受験料 (税込) | 受験時期 | 学習時間 | 合格率 |
---|---|---|---|---|---|
Linux技術者認定試験(LinuC) | ベンダー資格 | 16,500円 | 随時 | 100〜150時間 | 非公開 |
(公式サイト:https://linuc.org/guide/)
Linux技術者認定資格とは、Linuxの知識を証明する資格です。そもそもLinuxとは、アプリケーションからサーバー開発まで幅広い用途で利用されているOSとなります。
認定資格には国際標準の「LPIC」と国内向けの「LinuC」がありますが、未経験の方におすすめなのがLinuCです。LinuCには1〜3まで3つのレベルがあり、レベル1から順番に受験することができます。
LinuCレベル1試験は、さらに「101試験」と「102試験」の2つで構成されており、両方に合格することでレベル1取得が認められます。
全国各地のテスト会場かオンラインでの受験が可能です。レベル別に試験が分けられているため、資格取得を通じて、重要な知識を体系的に学べます。日本市場に特化した認定試験であり、即戦力で働きたい人は取り組んでおきたい資格です。
資格名 | 資格の種類 | 受験料 (税込) | 受験時期 | 学習時間 | 合格率 |
---|---|---|---|---|---|
シスコ技術者認定(CCNA) | ベンダー資格 | 42,900円 | 随時 | 150〜200時間 | 非公開 |
(公式サイト:https://www.cisco.com/c/ja_jp/training-events/training-certifications/certifications.html)
シスコ技術者認定とは、アメリカの大手コンピュータネットワーク機器開発企業のシスコシステムズが運営している認定資格です。
難易度と分野によって、複数の試験に分かれています。中でもCCNAは入門資格として、インフラエンジニアを目指す人におすすめです。正式名称は「Cisco Certified Network Adssociate」となります。
「ネットワーク」とあるように、ネットワークに特化した資格です。全てのシスコ認定資格の有効期間は3年となっています。
資格名 | 資格の種類 | 受験料 (税込) | 受験時期 | 学習時間 | 合格率 |
---|---|---|---|---|---|
Comp TIA Cloud+ | ベンダー資格 | 46,284円 | 随時 | 80〜120時間 | 非公開 |
(公式サイト:https://www.comptia.jp/certif/infrastructure/comptia_cloud/)
Com TIA Cloud+とは、IT業界団体であるComp TIAが主催しているクラウドに関する知識を問われる資格です。3年間の有効期限が設けられています。
日本での知名度は高くありませんが、国際的に権威のある資格であり、将来的にグローバルに活躍したい人におすすめです。
インフラエンジニアの資格の学び方は大別すると独学かスクールかの2パターンです。自分に合った学習スタイルでインフラエンジニアを目指しましょう。
自分のペースで学びたい人は本で学べます。まずは入門書をいくつか読み込み、基礎固めをしましょう。インフラエンジニアをはじめとするIT分野は情報の移り変わりが激しいため、最新版を選ぶように注意してください。
本に加え、学習サイトを活用するのも良いでしょう。本とは異なり、視覚的に学べます。学習サイトでの学習は、インターネット環境とスマホがあれば、場所を選ばずに学習可能です。自分に合った学習サイトを見つけ、スキマ時間を活用し、インフラエンジニアを目指してください。
本や学習サイトでの独学が苦手な人はスクールで学ぶことをおすすめします。独学とは異なり、最短で必要な知識・スキルが手に入ります。費用はかかりますが、その後のキャリアアップや収入アップを考慮すると、長期的なメリットが大きいでしょう。
オンライン型無料スクール「学舎さくら」では、LinuCレベル1の資格取得を目指すことが出来ます。
資格取得に向けたカリキュラムが組まれており、講師が進捗状況の管理を行いますので、独学での学習が難しい方は是非ご活用ください。
学舎さくらは、未経験からITエンジニアへの転職を希望する方に向けた完全無料のオンラインプログラミングスクールです。エンジニア経験のある講師が基礎から就職支援までサポートしています。紹介可能企業は3,500社以上!
学舎さくらはこんな人におすすめです。
Web説明会を随時開催しているので、興味のある方はぜひ参加してください。
今回は未経験からインフラエンジニアを目指す方におすすめの資格を紹介しました。資格を取得することで、スキルの証明や基礎固めができ、今後のキャリアアップに有効です。
本や学習サイトを活用し、独学で取得することもできますが、独学での取得に自信のない方はスクールを活用してみましょう。
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