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ITコラム

プログラミングの独学は何から学習すればいい?独学を成功させるコツ

2022年9月29日

2023年1月13日

そもそも初心者が独学でプログラミングを習得できる?

結論から言うと、初心者が独学でプログラミングを習得することは可能です。

株式会社PLAN-Bが運営する情報サイト「エラベル」が行ったアンケート調査では、現役エンジニア270人のうち、およそ4人に1人が独学でスキルを身につけたと回答しており、独学を選択する人も少なくはありません。未経験から独学でエンジニアになった事例を検索すれば、ブログや体験談なども多く目にすることができます。

ただし、独学でのプログラミング学習は、次のような理由で挫折しやすくもあります。

  1. 分からないことを聞ける環境にない
  2. エラーが解決できない
  3. モチベーションを維持できない

とはいえ、独学を成功させるためのコツと注意点を理解し、適切な手順で学習を進めていけば、初心者でも独学でスキルを習得することは可能ですので、事前の情報収集をしっかりと行っていきましょう。

時間的に余裕があり、コストを抑えたければ独学がおすすめ

独学は、自分のペースに合わせて学習することが可能で、比較的コストもかからないため、初心者が気軽に始めやすい学習方法です。ただし、「自分で学習方法や学習内容の計画を立てなければならない」、「わからないことが出てきたときに自分で調べて解決しなければならない」という手間がかかるぶん、学習期間は長くかかる傾向にあります。

そのため、時間的に余裕がある人に向いているとも言えます。

学習時間の目安

元々持っている知識量に個人差があるため一概には言えませんが、入門レベルであればおよそ200~250時間、未経験からエンジニアを目指すレベルであれば1,000時間の学習時間が必要と言われています。また、学習するプログラミング言語の難易度の違いなどによっても学習時間の目安は異なってきます。

単純に計算すれば、毎日3時間の学習時間を確保できたとしても入門レベルで3ヶ月弱、実務レベルであれば1年弱かかりますので、プログラミングスキルは少しの学習ですぐに身につくものではないことは理解しておきましょう。

学習を始める前にすべきこと

独学でのプログラミング学習では、長い期間学習が続くことや、モチベーションを自分一人で維持し続ける必要があることなどから、中途半端な気持ちで学習をスタートさせると、学習の継続が難しくなります。ここでは、学習を始める前にすべきことを4つご紹介します。

明確な目的・目標を定める

プログラミング学習では、頻出するエラーの数や学習の停滞感などにより、学習意欲が無くなってくる時期があります。そのような時期にもモチベーションを維持できるよう、「何となく始めた」「思い付きで始めた」といった曖昧な目的ではなく、次のような明確な目的や目標を意識しておきましょう。

  1. プログラミングで○○を作りたい/○○をしたい
  2. 就職や転職の際に活かせるようプログラミングスキルを身につけたい
  3. プログラミングに興味があるから学習してみたい

あなたが「プログラミングを学習してみよう」と思ったきっかけから、次のようなモチベーションを維持できるだけの明確な目的・目標を探してみてください。

目的・目標に合ったプログラミング言語を決める

プログラミングを学習する目的・目標が明確になれば、それに合ったプログラミング言語について情報収集を始める必要があります。現在プログラミング言語は200種類以上存在すると言われていますが、作りたいものによって、プログラミング言語の向き不向きがあります。習得の難易度や就職での需要も異なりますので、あわせて情報を集めてみましょう。

例をいくつか紹介します。

  1. Webサイト制作:HTML/CSS、JavaScript
  2. ゲーム開発:C#、C++、JavaScript、Swift
  3. AI開発:Python、 C言語、R
  4. Androidアプリ開発:Java、Kotlin
  5. iOSアプリ開発:Swift
  6. デスクトップアプリ開発:C#、Java

もっと詳しく知りたい方は、次の記事をご参照ください。

プログラミング初心者であれば「HTML」からがおすすめ

学習したいプログラミング言語が決まった場合でも、入門レベルからステップアップしていきたい場合は「HTML」から学習することをおすすめします。

HTMLは、プログラミング言語ではなく「マークアップ言語」といって、文章を構造化する言語です。世の中のWebサイトの多くが、HTMLで構成されており、身の回りに多くの参考例があるだけでなく、初心者にとっては他にも次のようなメリットがあります。

  1. プログラミング言語に比べて難易度が低く、短期間で習得が可能
  2. ソースコードを記述していく感覚を掴むことができる
  3. 複雑な開発環境の構築が不要

次の記事で詳しく「HTML」について解説しているので、もっと知りたい方は参考にしてみてください。

プログラミングに必要なものを揃える

学習していく言語が決まれば、次にプログラミングに必要なものを揃えましょう。ここでは、プログラミングに適したパソコンのスペックや、そのほかに必要なものについて解説します。

パソコンに必要なスペックは?

プログラミングを快適に行うためには、必要最低限の「スペック」をもったパソコンが必要です。スペックとは、パソコンの機能や性能のことを表し、いくつかの項目に分類されます。ここでは主なものを3つに絞ってご紹介しましょう。

【CPU】

パソコンの中心的なパーツで、実際に計算したり、全ての処理を実行します。数値が高いほど性能はよく、プログラミングではCore i5、Ryzen 5相当以上をおすすめします。

【メモリ】

CPUが処理するデータやプログラムを一時的に記憶するパーツです。数値が高いほど保存できる容量は大きく、プログラミング学習に必要な処理を行うには8GB以上は欲しいところです。

【ストレージ】

パソコンのデータを長期間保存しておくところで、HDDやSDDなどのことです。USBメモリやDVDなどもストレージに分類されます。256GB以上は確保しておきましょう。

 

手持ちのパソコンが3つのスペックを満たしているようでしたら、ほとんどの場合ストレスなく学習を始められるのではないでしょうか。高価な買い物になりますので、不便を感じるまでは、とりあえず手持ちのパソコンで始めてみましょう。

インターネット環境なしでもできる?

プログラミング学習にインターネット環境は必須です。環境構築に必要なソフトウェアをインストールしたり、エラーの原因やわからないことを調べたりと、インターネットへ接続できないと困る機会は多くあります。

インターネット回線は、有線ではなく無線でも大丈夫です。たしかに、有線のほうが通信速度や回線が安定していますが、工事の手間や月額費用のことが気にかかっている方は、モバイルルーターでも十分にプログラミング学習をすることは可能です。データ通信量には注意が必要ですが、家だけでなく外にパソコンを持ち出して学習することもできますので、自分の学習スタイルとも合わせて検討してください。

開発環境ってなに?

プログラミングをするためには、プログラミング言語を記述し、プログラムを動かせるようにするための開発環境が必要です。「テキストエディタ(ソースコードの記述)」「コンパイラ(記述したプログラミング言語をコンピューターが理解できるように変換する)」「デバッガ(プログラムのバグを見つけて手直しする)」などのソフトウェアを適切に準備する必要があります。

ただ、プログラミング初心者にとって開発環境の構築は簡単なものではなく、ここで挫折してしまう人も少なくありません。初心者が難しいと感じてしまう要因として、次のようなことが挙げられます。

  1. インストールしなければいけないソフトウェアの数が多い
  2. プログラミング言語や持っているパソコンのOSの違いによってインストールすべきソフトウェアが異なる
  3. インストールの途中でエラーが出て、解決できない

環境構築でつまづいて挫折しそうな人は、複数のツールが1つになった統合開発環境(IDE)や、環境構築不要のオンライン学習サービスなどもあるので、うまく活用しましょう。

学習方法を選択する

初心者がプログラミングを独学で学ぶ場合、「学習方法の選択」は学習を継続できるか否かを左右する要因の一つです。たとえば、普段から活字を読むのが苦手な人が、参考書で学習する方法を選択すると挫折してしまう可能性があるでしょう。学習を継続するためにも、自分と相性が良い学習方法を選択する必要があります。ここでは、3つの学習方法をご紹介しましょう。

学習サイト・学習アプリ

プログラミングを学習できるサイトやアプリはたくさん存在します。初心者向けやプロのエンジニア向け、動画視聴型やゲーム型のもの、無料のものから有料のものまで幅広くあるため、どのツールを選択すればよいのか悩む人もいるでしょう。

初心者におすすめしたいのが「progate(プロゲート)」ブラウザ上でソースコードの記述ができるので環境構築が必要なく、スマホでも気軽に学べることが可能です。

progateは、スライドで知識をインプットした後、すぐにアウトプットし、実際に完成品を確認できます。単元が終わるごとに演習問題が用意されているので、課題をクリアしたときに得られる達成感や、スキルが身についているのを実感でき、モチベーションを維持しながら学習を続けることが可能です。

「プログラミングって何?」という基本中の基本から学習をスタートさせることができるので、初心者が基礎知識から身につけるのには最適なツールでしょう。

書籍

世の中にはプログラミングに関する書籍が数多く出版されています。学習サイトだけでも学習は十分に可能ですが、書籍を手元に置いて学習することで、体系的な学習や補足知識の習得、自分に必要な知識の振り返りなどが行えます。

プログラミングに関する知識が全くない超初心者向けのものから、ある程度の知識はあるけれどもっと深いところまで学習したい人向けの専門書まで幅広くあるので、自分のレベルに合った書籍を選択することが大切です。開発環境の構築で苦戦しそうな方は、ソフトウェアのインストールから説明してくれる書籍もあります。

インターネットでもおすすめの書籍などが紹介されており、それを参考にして購入するのもよいのですが、本屋に足を運び、実際に本の中身を見て決めるのがおすすめです。マンガ形式やフルカラー、図解やイラストが多く使用されているものなど表現方法もさまざまなので、自分が「プログラミングって面白そう」「わかりやすい」「学習を継続できそう」と思える内容の書籍を選びましょう。

プログラミングスクール

最後に、「プログラミングスクールに通う」学習方法をご紹介します。

プログラミング初学者の場合、最初に「何から学習すればいいの?」というところでつまずく人も多いのではないでしょうか。

プログラミングスクールでは独自のカリキュラムを組んでいるため、何から学習すればよいのか悩む必要がありません。プログラミングの基礎知識から実務レベルの専門知識まで段階を踏んで学習できるカリキュラムが組まれているスクールを選択すれば、初心者でも効率的にエンジニアを目指せるでしょう。

次の記事でプログラミングスクールの選び方について詳しく解説しているので、参考にしてみてください。

いざ学習開始!独学でプログラミングを学習する際の注意点

「さあ、準備が整って、いざプログラミング学習を開始するぞ!」と意気込んでみたものの、思うように学習が進まない人もいるのではないでしょうか。ここでは、学習を進めていくうえで注意しなければならないポイントを3つご紹介します。

プログラミングの基礎知識はある?

プログラミングの学習を始める際に「プログラミングがどんなものか」ある程度の基礎知識は必要です。日常生活で使わない専門用語も多く出てきますので、苦手意識を持たないよう学習前にプログラミング関連の知識を浅くでもいいので知っておきましょう。

代表的な用語を5つご紹介します。

  1. サーバー:何かしらの情報やサービスを提供する側のコンピューターのこと
  2. データベース:大量のデータをある決められた表し方で整理し、集めたもののこと
  3. バージョン管理:データの変更履歴を管理すること
  4. ライブラリ:よく使うプログラムを集めたもののこと
  5. フレームワーク:アプリケーションの開発などで、高頻度で利用される機能などがあらかじめ備え付けられている枠組みのこと

プログラミングの学習を進めていくと、最初のうちは分からない用語が次々と出てきます。頻出の用語などは、なんとなくの理解でスルーせず、その都度調べて理解し覚えていくようにすれば、プログラミングに対して体系的な理解を進められるでしょう。

プログラミング知識の入門としては、初心者向けに簡単に説明している次の記事を参考にしてみてください。

本を丸暗記しようとしてない?

プログラミングの学習を始めたばかりの初心者がやりがちなのが、「本や参考書をひたすら眺めて丸暗記しようとする」ことです。プログラミングで重要なのは「自分が作成したプログラムでシステムが正常に作動させること」なので、知識を覚えるのではなく、知識を使えるようにすることに重点を置いて学習を進めましょう。

また、プログラミングでは、どんなに知識を暗記していたとしても、いざプログラムを組むとエラーがでます。エラーの原因特定や解決のコツをつかむために必要なのは、数多くのエラーを経験して慣れることです。

「プログラムを作成する」→「エラーが出る」→「原因を考える」→「修正する」という一連の流れを何度も繰り返し実践しましょう。インプットだけでなく、アウトプットを積極的に行っていく中で、プログラミングスキルの習得が効率的に進んでいきます。

その学習内容、ハードル高すぎない?

初心者が何もわからない状態でプログラミングの学習を始めた場合、基礎を飛ばして最初から難しいプログラミング言語や教材を選択している可能性があります。AIや機械学習などの分野で活躍したいからといって、最初に「C++」や「R」など難易度の高いプログラミング言語を選択してしまうと、挫折してしまう可能性が高いでしょう。

また、学習教材においても、プログラミングの知識がある人向けに書かれた専門性の高い内容のものから手を付けてしまうと、初心者には難しく感じるかもしれません。

高い目標を持つことは大事ですが、まずは自分に合ったプログラミング言語や教材から学習を始めて、基礎知識をつけてから段階を踏んで難易度を上げていくのがよいでしょう。

挫折しないための学習のコツ

プログラミングの独学は「挫折しやすい」と言われているように決して簡単ではありませんが、学習のコツをつかめれば、初心者でも挫折することなく継続することが可能です。

ここでは、プログラミングの独学に挫折しないための学習のコツを2つご紹介しましょう。

すべてを完璧に理解できなくてもOK

プログラミングの学習においてわからないことは必ず出てきますが、すべてを100%理解しながら進めていくことは簡単ではないでしょう。「調べるのは〇分まで」と、自分で時間の区切りを決めておかないと、ズルズルと調べることに時間をとられてしまい、解決できなければ学習意欲もそがれてしまいます。わからない部分は、お手本の丸写しでも構いませんので、とりあえず最後までプログラムを完成させましょう。

進めていくうちに理解が及ぶこともありますし、完成させた後にわからなかったことを調べることもできます。わからないことの調べ方は、次の記事を参考にしてみてください。

わからないことを聞ける環境を作ろう

プログラミングをするうえで、わからないことは、初心者のみならずプロのエンジニアでも必ず出てきます。初心者がプログラミングの学習を独学で始めて、途中で挫折してしまう原因として多い傾向にあるのが、「わからないことを聞ける環境がなかった」ということです。

自分で不明点を調べても解決できなかった場合、時間を浪費し、モチベーションの低下にもつながりますので、わからないことを聞ける環境をつくっておきましょう。気軽に質問できる知人がいれば良いのですが、質問ツールを活用する方法もあります。

ここでは、どのような質問のツールがあるのかを解説します。

質問サイトや掲示板を利用する

質問サイトや掲示板は、聞きたいことを投稿すると、詳しい人が回答してくれるサービスです。しかし、初心者で質問の仕方が分からず利用するに至らない人もいるでしょう。

そんな初心者におすすめなのが「teratail(テラテイル)」というITエンジニアに特化した質問サイトです。利用者に初心者であることを知らせることができる「初心者マーク」や、質問テンプレートがあらかじめ用意されているので、質問の仕方が分からない初心者でも安心して書き込むことが可能です。

質問の仕方にもポイントがありますので、教えてほしいことが伝わりやすい「良い質問の仕方」を身につけましょう。次の記事で「良い質問の仕方」の方法について詳しく解説しているので、参考にしてみてください。

プログラミングスクールに通う

プログラミングスクールに通えば、講師が相談にのってくれますので、質問ができる環境が簡単に整います。

プログラミングスクール「学舎さくら」なら、受講生の「わからない」に現役のエンジニアを含むプロの講師陣がいつでも答えてくれる環境が整っています。完全オンラインのスクールなので、チャットを通じて気軽に質問することが可能であり、「わからないことがわからない」ような初心者でも、質問の仕方から丁寧に教えてくれるので、安心して受講することができます。

全国から受講が可能、就職支援付コースなら受講料も完全無料なので、悩む前にぜひWeb説明会に参加してみてください。

まとめ

独学でも、初心者がプログラミングスキルを習得することは可能です。しかし、プログラミングは専門性の高いスキルを必要とするため、長い学習期間を要し、モチベーションの維持が不可欠です。

最初から難しい内容の教材やプログラミング言語を選択してしまうと、分からないことだらけで挫折してしまう可能性が高いため、自分に合ったレベルから学習をスタートしましょう。

独学での習得が難しいようであれば、プログラミングスクールの受講もぜひ検討してみてください。

WRITER -この記事を書いた人-

学舎さくら編集部

未経験からプログラマーを目指せる就職支援付きプログラミングスクール。プログラミングの基礎知識や、IT業界への転職に向けた情報など、未来のITエンジニアに役立つ情報を発信しています。

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