2021年9月30日
|2022年7月4日
この記事の目次
プログラマーがきついと言われる理由は、①労働環境によるもの ②未経験でプログラマーになった場合によるものの2つに大別されます。まずはプログラマーの労働環境について知っておきましょう。
プログラマーは、突然の仕様変更や予測不能なバグの発生により、想定外の残業が発生することのある仕事です。また、納期が迫ってくれば、進捗次第でシステム開発のスピードアップを考えなくてはなりません。
昔からプログラマー=残業が多いといったイメージを持たれがちですが、実は年々残業が減りつつあります。会社口コミサイトのOpenworkが行った、業種別の月間平均残業時間の調査を見てみましょう。
出典:日本の残業時間[四半期速報]|働きがい研究所 by OpenWork
IT業界の2014年の4~6月の平均残業時間は約47時間だったのに対し、2021年の同時期の平均残業時間は約25時間に減少しています。また、他の業種の平均残業時間とも大きな差はないようです。
つまり、繁忙期や就職先企業の仕事内容により、残業量は左右されると考えられますが、働き方改革の後押しもあり、過去のようにブラック業界を想定させるような状況は改善されてきていると捉えてよいでしょう。
IT業界では、クライアント先の企業に常駐して業務を行う「客先常駐」という働き方があります。案件ごとに勤務先が変わり人間関係がリセットされる環境は、自社で働くよりもストレスを感じてしまうかもしれません。
しかし、客先常駐を味方につける考え方もあります。たとえば、未経験プログラマーの場合、様々な開発現場に携われるので、まずは経験を積みたいという方にはメリットにつながるでしょう。また、技術を持ったフリーランスは、実は自宅ではなく客先常駐で働いていることも多いため、会社に縛られない自由さを持ちつつ、安定した収入を確保できる働き方を目指すことが可能です。
エンジニアの慢性的な人手不足により負担を強いられる場合があります。そういった職場だと、仕事量が多かったり、離職者が多かったりする傾向が高いでしょう。責任感が強いと、「辞めたいけど、いま辞めると他の人に負担がかかってしまう」といった悩みも出てくるかもしれません。
一方で、IT人材の需要は高まっているため、プログラマーの将来性は高いとも言えます。技術さえ身につければ転職がしやすい業界ですので、労働環境に不満を感じるようであれば、転職を視野に入れたスキルアップを意識するようにしましょう。
「給与が低い」といった不満の声も聞こえてきます。プログラマーは実力主義なので、まだ実績がなく若いうちは、労働と給与のバランスに不満を抱えることもあるでしょう。
厚生労働省の賃金構造基本統計調査によると、プログラマーの平均年収は420万円程度となっています。しかし、プログラマーの求人情報を見ると、年収300万~800万といった風に、年収の幅を広く設定している求人もあります。年収の差は、多くが未経験と熟練プログラマーの経験値の差です。未経験プログラマーの場合、実績を積み上げていくと、給料アップやキャリアアップの道も目指せるので、平均年収よりは、いかに自分の実績を積み上げていくかを意識したほうが良いかもしれません。
参考:厚生労働省『賃金構造基本統計調査 2019』(※決まって支給する現金給与額304.4千円×12ヵ月+年間賞与その他特別給与額605.2千円)
労働環境によるものではなく、未経験でプログラマーになったことで「きつい」と感じる場面もあるようです。それは一体どのような場面なのか、どんな理由なのかを解説します。
基本知識を身に付けていたとしても、いざ現場に入ると、最初は分からないことがたくさん出てくるでしょう。知らない専門用語や初めての仕事に戸惑い、「何が分からないのか分からない」状態に陥るのは、新人プログラマーなら誰もが通る道。そのうち何人かは、自信を無くしてしまい、「きつい」と感じる方もいるかもしれません。
しかし、プログラマーは学部不問で未経験から就職した方も多く、実務未経験からチャレンジできるのが魅力の職業です。分からないことは当然と割り切り、質問の仕方などを身につけていくことで、効率の良い学習を覚え、成長の喜びに変えていきましょう。
IT知識は幅が広く、案件ごとに求められる技術が変わることがあります。また、IT技術の発展スピードは目まぐるしく、進歩についていくためには自己学習を続けていくことが求められます。常に学び続ける姿勢を維持することは、プログラミングが好きでないと苦痛に感じるかもしれません。
きついと感じる方は、周囲の環境からモチベーションを変えてみましょう。分からないことは社内の先輩プログラマーに聞いたり、SNSなどを活用して勉強会に参加したりするなどして、先生や仲間を見つけることが効果的です。
現場に入ると、プロジェクトの一員として扱われるため、経験の差で疎外感を感じてしまうかもしれません。仕事で分からないことがあった時に、周りに聞けずに一人で抱えてしまうと、結果的に大きなミスにつながる可能性もあります。このように、現場に馴染めないと精神的にきついと感じやすいです。
ただ、未経験ではなくてもコミュニケーションをとることは大切です。雑談力ということではなく、進捗報告や質問といった業務上のコミュニケーションは積極的にとっていきましょう。質問には、いくつか項目を整理しておくなどコツがありますので、苦手な方ほどコミュニケーションの技術を調べておくと良いでしょう。
これまできついと言われる理由を解説してきましたが、人によってはきついと感じない方もいます。プログラマーの大変さは、向き不向きで変わることもありますので、自分はプログラマーに向いているのかどうか、簡単に診断してみましょう。
プログラミングが好きで、これからも最先端技術を学んでいきたいと思う方は、プログラマーとして長続きするでしょう。IT業界は技術変革が激しく、古い技術しか扱えないプログラマーは、段々と仕事が減っていくことが考えられます。時代の進化に合わせて自分の知識をアップデートできるかどうかが一つの適性となる職業です。
デスクの前で長時間集中して作業できないと、プログラマーの仕事は難しいかもしれません。プログラミングは、コードひとつの書き間違いがシステム全体のエラーにつながりますので、間違っていないか確認しながらの作業が肝心です。ほかにも資料の作成など地味なデスクワークが意外と多くあります。そのため、集中力が長くもたず、飽きっぽい性格であれば、ストレスをため込みやすいかもしれません。
プログラミングは、論理的思考の繰り返しです。たとえば、「ある目的を達成するためには、Aの作業の次はBの作業を行う方が効率的だ」と順序立てて整理していくことで、効率の良いプログラムができあがります。また、プロジェクトには納期があるため、仕事の段取りも調整しなければなりません。プログラマーにとっては、ゴールから逆算して物事を組み立てられる論理的思考が不可欠です。
周りとコミュニケーションを取って作業ができないと、この仕事は不向きかもしれません。多くのプログラマーは、プロジェクトの一員として、チーム一丸となって作業に取り組みます。報告や連絡など、スムーズな情報共有ができるチームでないと、上手く仕事が回らないでしょう。人付き合いが苦手でないかどうかも、プログラマーの大事な要素の1つと言えます。
プログラマーに興味があるけれど、未経験でも就職できるのか心配な方もいると思います。結論から言うと、未経験からプログラマーになるのは可能です。ここからは、プログラマー就職へのステップを順に見ていきましょう。
どのような仕事・働き方をしたいのか、将来のビジョンを明確にしましょう。「これからはITだ」「プログラミングって面白そう」がきっかけでも良いですが、プログラマーにも種類があります。就職を考えるなら、まずはどのようなシステムを開発したいのかを考えてみましょう。多様な働き方を目指せる職業ですので、キャリアや目標を思い描くこともモチベーションとなります。
IT業界について学んだら、次はプログラミングについて勉強しましょう。手軽にできる方法は、参考書や無料の学習サイトを使ってプログラミングに触れてみることです。本や学習サイトであれば、費用負担が少ないので、自分がプログラミングに向いているかどうか、最初の判断材料としても適しています。
独学だと挫折してしまう心配のある方は、プログラミングスクールに通うのがおすすめです。就職や転職を考えているのなら、就職支援まで一貫して行ってくれるプログラミングスクールもあります。プログラミングスクールには一緒に学ぶ仲間もいるので、一人で勉強するよりも気持ちが楽になることもあるでしょう。
プログラミングの基礎知識を学んだら、いよいよ就職活動です。未経験者の場合は、学習意欲や熱意をアピールできる履歴書や面接対策を作りましょう。資格を取得した場合はそれを記入するのも忘れずに。就職支援付きのプログラミングスクールであれば、面接対策のサポートや就職先の紹介を受けることができ、効率的に就活を進めることができます。
出典:学舎さくら
就職支援付きプログラミングスクール「学舎さくら」は、高知県と首都圏での就職を支援するプログラミングスクールです。プログラマーになるためのカリキュラムを、完全オンライン・少人数での受講で準備していますので、効率的に学習することができます。また、就職支援も面接対策から企業紹介まで専属サポートしますので、安心して就活に臨むことができます。ぜひご検討ください。
就活で気を付けたいのが、自分が望まない労働環境の企業へ就職してしまうことです。では、きついと感じてしまうことを、なるべく避けるためには求人票のどこを見ればいいのか、チェックポイントを解説します。
実務未経験から現場に馴染めるか不安な方は、研修制度の有無を確認しましょう。研修制度がしっかりしている企業は、新人を使いつぶすことなく、着実なキャリアを踏ませ、長期的に戦力として考えていることが多いです。求人票だけで分かりづらい場合は、面接時に質問してみるのもいいでしょう。
残業時間が気になる方は、求人票の平均残業時間で確認することができます。月の勤務日数が20日の会社で、月平均残業時間が40時間であれば、1日2時間程度の残業があるということです。あくまで過去の実績であり、真実が書かれているとは限りませんが、少なくとも残業に対して意識をもって取り組んでいる企業かどうか、ある程度の判断をすることはできます。社員の働き方に関心を持っている、労務管理のしっかりとした会社を選びましょう。
長時間のサービス残業が恒常化している、いわゆるブラック企業を避けたいのであれば、各種手当を確認しましょう。たとえば、わざわざ「残業手当100%」と記載されている求人票は、「サービス残業が出ないように取り組んでいる会社です」というアピールだと考えられます。考え方によっては、残業は未経験でも高収入が狙える手段となりえますので、残業手当に関する項目は要チェックです。
プログラマーはきついと言われる部分もありますが、向き不向きや会社の環境に左右される面もあるので、一概にきついとは言えないでしょう。大事なのは、自分に合っているか、理想の働き方ができる企業かどうかを見極めることです。未経験からでもプログラマーになることは可能なので、もし興味があれば、まずはプログラマーとはどんな仕事なのか調べることから始めてみてはいかがでしょうか。
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