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Webエンジニアとはどんな仕事?役割や求められるスキルについて解説

2021年8月6日

2022年7月4日

「Webエンジニア」の仕事について漠然としたイメージはあるものの、具体的にどのような仕事をしているのかわからない、という方もいるのではないでしょうか。

この記事では、Webエンジニアとはどのような仕事か、その内容や求められるスキルについて解説します。また、未経験からWebエンジニアを目指す学習方法についても紹介していますので、Webエンジニアについて詳しく知りたい方だけでなく、Webエンジニアに興味を持っている未経験の方も、ぜひ参考にしてください。

Webエンジニアとは

Webエンジニアとは、Web上での使用に特化したさまざまなシステムを開発する技術者のことをいいます。いわゆるWeb開発と呼ばれる仕事であり、スマートフォンの急激な普及によりオンラインでのサービス提供が当たり前となった今、新たなシステムの多様化に伴って需要が高まっている職業です。具体的には、次のような仕事を行います。

  1. Webサイトや通販などのECサイトで動作するシステムの開発
  2. SNSやオンラインゲーム、その他多くのWebアプリケーション開発
  3. オンラインでのサービスが常時安定して稼働するように支える運用・保守

Webエンジニアの種類

Webエンジニアは、Web開発で担当する役割によって「フロントエンドエンジニア」「バックエンドエンジニア」「インフラエンジニア」の大きく3種類に分かれます。

フロントエンドエンジニア

フロントエンドエンジニアは、WebサイトやWebアプリケーションの「ユーザーが目にする部分」「ユーザーが操作する部分」の開発を担当しています。Webデザイナーが作成したデザインをプログラミングスキルを用いてWeb上に構築したり、ユーザーが使用する入力画面の作成を行なったりします。より魅力的で使いやすいWebサービスを実現するため、プログラミングスキルだけでなく、レイアウトや配色、UI/UXといったデザインに関する知識が求められます。

主に使われている言語・・・HTML、CSS、JavaScript、PHP

フロントエンドエンジニアとWebデザイナーの違い

Webデザイナーは、レイアウトの考案や画像・ボタンの作成などにより、WebサイトやWebアプリの画面の見た目をデザインする仕事です。フロントエンジニアは、そのデザインをもとにプログラミングを行いますが、両方の領域を一人で行なうエンジニアもいます。

バックエンドエンジニア

バックエンドエンジニアは、ユーザーが入力した情報のデータベース登録や管理、ECサイトの商品検索や決済処理といった「ユーザーから見えない部分」「サーバ側の処理システム部分」の開発を担当しています。Webエンジニアのなかでも中心的な役割を担い、サイト運営に必要不可欠な存在です。フロントエンドとバックエンド双方の知識や技術をもつことで、より質の高い仕事を可能としているWebエンジニアも少なくありません。

主に使われている言語・・・Ruby、PHP、Java、Python

インフラエンジニア

インフラエンジニアは、Web上のサービスが24時間365日安全かつ安定して稼働するよう、「ITインフラ」と呼ばれるサーバやネットワークなどの、「ユーザーが触れない部分」「Webサイトの土台や基盤となる部分」の設計・構築・運用を担当しています。サービスの規模や通信量などを考慮したうえで適切な基盤を構築するだけでなく、システムの監視やトラブルシューティングを行います

求められるスキル・・・サーバ、ネットワーク、クラウド、セキュリティに関する知識とスキル

Webエンジニアの仕事の順序

Webエンジニアの仕事について、種類や担当する役割があることを理解したうえで、ここからは、Webエンジニアがどのような流れで仕事をするのか、企画から運用までを仕事の順序に沿ってみていきましょう。

順序①:企画・設計

Webエンジニアがまず取り掛かるのがクライアントへのヒアリングです。クライアントの目的や要望を確認しながら企画を固めていき、どのような機能が必要か、どのような仕様にするかなど、予算や期間にもとづいて具体的な要件を決定します(要件定義)。要件定義は、Webディレクターといった職種が担当することもありますが、企業やプロジェクトの規模次第でWebエンジニアが担当することも多くあります。その後、ページレイアウトや操作画面などのユーザーに見える部分を設計する「外部設計」と、外部設計を実現するためプログラミングできるよう設計する「内部設計」を行います。

順序②:開発・コーディング

「企画・設計」にもとづいて、プログラミングやコーディングなどの開発作業を行います。外部設計と内部設計に従い、ユーザーが直接目にして触れる部分を主にフロントエンドエンジニアが担当し、サーバの処理といった目に見えない部分をバックエンドエンジニアが主に担当します。開発途中でもクライアントからの要望により仕様が変更になることもあるため、Webエンジニアとして柔軟に対応できるよう心がけておく必要があります。

順序③:テスト

「開発・コーディング」が終わってから、もしくは並行して、システムが正確に動作するかどうかを確認するテストを行います。実際にサービスが動くか、不具合はないか、操作しやすいかなど、サービスの品質や改善点について検証し、問題があればその都度修正していきます。問題点に気づかないまま公開してしまうと、場合によっては多大な被害が生じる可能性があるため、慎重に作業することが求められます。

順序④:運用・保守

Webエンジニアの仕事は、開発が完了すれば終わりというわけではありません。開発したWeb上のサービスが、引き続き正常に動作するよう「運用・保守」する必要があります。安定して稼働し続けるよう管理したり、サーバ上でのトラブルに備えて定期的にバックアップを行ったり、異常が見つかれば迅速に対応するなど、質の良いサービスの提供を継続するために欠かせない仕事といえます。

Webエンジニアに求められるスキルと役立つ資格

Webエンジニアになるために資格は必要ないですが、資格を取得することで知識やスキルに関する実力を証明することができます。ここからは、Webエンジニアに求められるスキルと役立つ資格について解説します。

プログラミングに関するスキル

Webエンジニアの仕事に必須となるのがプログラミングに関するスキルです。Webエンジニアは、要件定義と開発で担当が分かれることなく、企画から開発までをトータルで担当することがほとんどのため、実際に開発できるプログラミングスキルが求められます。例えば、次のようにWebエンジニアとしてのキャリアをスタートするのに役立つ資格があります。

基本情報技術者試験

基本情報技術者試験は、高度IT人材となるために必要な基礎知識や技能、実践的なスキルを認定する国家資格です。プログラミングを含めたIT全般に関する知識を問われるため「ITエンジニアの登竜門」とも言われ、Webエンジニアを目指すうえで取得しておきたい資格のひとつです。

Webクリエイター能力認定試験

Webクリエイター能力認定試験は、フロントエンドエンジニアにとって必須となるHTML・CSSに関する基礎知識や、簡単なWebページの作成からWebデザインの能力までを証明する資格です。WebサイトやWebアプリの画面を実装するための実践的なスキルを身につけることができます。

データベースに関するスキル

バックエンドを担当するWebエンジニアは、データベースに関するスキルが求められます。WebサイトやWebアプリでは、データベースを利用してユーザーによる入力情報を管理したり、さまざまな情報を整理して見やすく表示したりするため、データベース製品を扱うスキルが必要です。例えば、次のような資格があります。

OSS-DB技術者認定試験

OSS-DB技術者認定試験は、オープンソースコードのデータベースに関する知識や技術力を認定する試験です。資格には、データーベースシステムの設計・開発・導入・運用ができるレベルの「シルバー」と、大規模データーベースシステムの改善・運用管理・コンサルティングができるレベルの「ゴールド」の2段階あります。

Oracle Master試験

Oracle Master試験は、Oracle社の「Oracle Database」製品を扱う技術力に特化した資格です。実用性が高く国際的にも評価されており、資格には、初心者の方にもおすすめの「ブロンズ」から、「シルバー」「ゴールド」「プラチナ」の4段階のレベルがあります。

セキュリティに関するスキル

Webエンジニアには、セキュリティに関するスキルも求められます。不特定多数のユーザーが利用するWebサイトやWebアプリでは、情報の安全を確保するためのセキュリティー対策が必要不可欠です。例えば、次のようなセキュリティーに関する資格があります。

情報セキュリティマネジメント試験

情報セキュリティマネジメント試験は、機密情報を守るための基本的な知識やスキルを認定する国家資格です。IT初心者でも比較的取得しやすく、情報セキュリティの重要性を増している昨今に役立つ資格です。

情報処理安全確保支援士試験

情報処理安全確保支援士試験は、ITの安全を確保するサイバーセキュリティの専門的な知識やスキルを認定する国家資格です。悪意のある攻撃から情報を守るために必要となる、サイバーセキュリティ対策の専門的な知識や技能の活用力を身につけることができます。

Webエンジニアのやりがいや魅力

Webエンジニアは専門的な知識やスキルなどが必要となりますが、他の職業にはないやりがいや魅力があります。Webエンジニアの仕事のやりがいや魅力についてみてみましょう。

実際に開発したものが世の中で利用される

Webエンジニアのやりがいは、実際に開発したものが世の中で利用されることです。Webエンジニアにとって、サービスを考えたり、アイデアを出したり、トラブルを解決したりなど、開発に携わってきたサービスが無事に完成し公開されることは、ものづくりの醍醐味といえるのではないでしょうか。Webエンジニアの仕事は自社開発を行うことも多く、ユーザーが何を求めているか、どうすれば面白いものが作れるかなどを追求する楽しさもあります。日頃からIT技術やWeb技術、インターネットに興味がある方には、そういった技術に直接関われる魅力的な仕事となるはずです。

雇用形態が豊富で柔軟な働き方が可能

Webエンジニアは、雇用形態が豊富で柔軟な働き方が可能な求人があります。Web系企業は、自分のペースで働ける「フレックスタイム制」や「裁量労働制」を導入していたり、「在宅勤務」や「夜間勤務」を採用していたり、比較的柔軟な働き方ができる場合が多いです。特定の企業に所属し正社員として会社に勤務するだけでなく、自力で仕事を取りながらフリーランスとして働くという選択肢もあります。将来独立を考えている方や、自分のライフスタイルに合った働き方、時間に縛られない働き方を求めている方には、Webエンジニアは魅力的な職業といえます。

IT業界での需要が高く将来性がある

急成長を続けているIT業界では、今後もWebエンジニアの需要はさらに高まっていくと考えられます。Webエンジニアが働く就職先としては、Webサービスの「運営会社」や「制作会社」のほか、現在では一般企業の「Web部門」や「IT部門」にもその活躍の場を広げています。しかし、日本は以前からIT人材不足が課題であったため、IT人材の需要と供給のバランスがさらに崩れているのが現状です。インターネットが人々の生活に欠かせないものとなった今、スマートフォンの爆発的な普及とともにWebサービスはさらに拡大していくことが予想されることから、Webエンジニアには将来性があるといえます。

参考:経済産業省 IT人材需給に関する調査

Webエンジニアに向いている人とは

プログラミングができる人、資格を持っている人が、必ずしもWebエンジニアに向いているとは限りません。ここからは、Webエンジニアに向いている人の特徴は何か、Webエンジニアに求められる適性とは何かを解説します。

プログラミングが好きな人

Webエンジニアに向いている人は、ただプログラミングの知識やスキルがあるというだけでなく、大前提として「プログラミングが好き」であることが重要です。IT業界は技術やサービスの移り変わりが激しく、常に新しいものが求められるため、恒常的な学習のモチベーションが欠かせません。実績がない未経験者でも「興味」や「熱意」をポテンシャルと判断して採用する企業もあります。また、Webエンジニアは理系出身者のイメージが強く、文系出身者は向いていないと思われがちですが、実際は理系も文系も関係なくWebエンジニアになることが可能です。なによりプログラミングが好きで楽しいと思える人が向いています。

Webエンジニアに必要な適性がある人

Webエンジニアには、次のような適性が必要とされています。

・論理的思考力

論理的思考力は「物事を整理し順序立てて考えること」「わかりやすく説明すること」で、プログラミングに必要な思考力です。Webエンジニアに限らず、ビジネスや日常生活での問題解決能力、プレゼン能力、コミュニケーション能力などに役立つスキルでもあります。

・コミュニケーション能力

Webエンジニアは、企画・設計から開発・運用までを担当し、各場面でWeb関連のさまざまな職種の方々と仕事を進めていくのが一般的です。的確な指示や確認などを行いスムーズに仕事を進めるためにも、コミュニケーション能力が求められます。

・新しい技術への学習意欲

Web技術のトレンドは目まぐるしく変化するため、開発言語やフレームワークなど、常に最新の情報を把握し学習を継続することが求められます。Webエンジニアは新しい技術への学習意欲がある人に向いています。

未経験からWebエンジニアを目指す学習方法

未経験からWebエンジニアを目指す学習方法には、「独学」するにもいくつかの方法があり、「プログラミングスクール」で学習するにもコースなどの選択肢があります。自分の目標や目的に合った学習方法を選び、Webエンジニアを目指しましょう。

気軽に始めやすい独学

Webエンジニアに必須となるプログラミングを学ぶのに、気軽に始めやすいのが「独学」です。近年、プログラミング学習の方法が増え、それぞれ特徴が異なる勉強方法がいくつかあります。

・参考書

自分のペースで学習を進められる代表的な学習方法です。費用は数千円程度で、比較的安価に学習できます。

・動画、YouTube

国内外の動画を見ながら学ぶ学習方法です。動画を見ながら実際に手を動かしたり、わからないところを繰り返し見たりして学習できます。

・アプリ

スマートフォン向けのプログラミング学習専門のアプリを利用する学習方法です。まとまった学習時間が取れなくても、隙間時間にゲーム感覚で楽しく学習できます。

おすすめアプリ・・・Progate、codebelle、Swift Playgrounds

・学習サイト

環境構築の必要ないプログラミングの学習サイトを利用する学習方法です。すぐにプログラミング学習を始めることができます。

おすすめ学習サイト・・・ProgateドットインストールPaizaラーニング 

効率よく基礎から学べるプログラミングスクールに通う

独学でのプログラミング学習に自信がない場合は、プログラミングスクールに通うのがおすすめです。プログラミングスクールでは、未経験者でも効率よく基礎から学べる教材やカリキュラムが充実し、経験豊富な講師のサポートを受けることができます。学習のつまずきやモチベーション維持へのサポートがあることで、挫折せずに最後まで学習をやり切ることにつながり、スキルを身につけることができます。また、個人それぞれのレベルに合わせた学習プランを利用することで、短期間でのプログラミングスキルの習得が可能です。

就職や転職の支援があるプログラミングスクールを利用する

Webエンジニアへの就職や転職を考えているなら、就職や転職の支援があるプログラミングスクールを利用するのがおすすめです。就職や転職に向けて、面接対策やビジネスマナーなどのサポートを受けられるだけでなく、スクールが提携している企業への紹介を行っている場合もあります

就職直結型のオンラインプログラミングスクール学舎さくら」では、未経験からプログラマを目指すコースとインフラエンジニアを目指すコースがあり、首都圏や高知県への就職を徹底サポートしています。未経験からWebエンジニアを目指すなら、就職や転職の支援があるプログラミングスクールを賢く利用しましょう。

まとめ

Webエンジニアとは、Web上のサービスで使われるシステムの企画・設計・開発・運用・保守を行う技術者のことです。その仕事は多岐にわたり、担当する役割や業務内容に合わせて専門的な知識とスキルが必要となりますが、開発に携わったWebサービスが無事完成して世に出ることは、ものづくりの楽しさや喜びを味わえるWebエンジニアのやりがいだといえます。また、今後もWeb業界はさらに拡大していくと予想され、Webエンジニアの需要がより高まると考えられます。スキルを習得し、将来性のあるWebエンジニアを目指してみてはいかがでしょうか。

WRITER -この記事を書いた人-

学舎さくら編集部

未経験からプログラマーを目指せる就職支援付きプログラミングスクール。プログラミングの基礎知識や、IT業界への転職に向けた情報など、未来のITエンジニアに役立つ情報を発信しています。

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