2021年6月17日
|2023年1月31日
Java Silverは、Javaの基礎知識や技術を証明できる資格で、ITエンジニアに人気の高い資格です。Java初心者でも合格を目指せる資格なので、取得すればIT業界での就職や転職に有利に進められる可能性があります。ここでは、Java Silverに関する情報を詳しくご説明します。合格者からのアドバイスも紹介しますので、ぜひ参考にしてください。
この記事の目次
Java Silverとは、Oracleが管理・公認しているJavaの技術認定資格であり、正式名称を「Oracle Certified Java Programmer, Silver SE 11 認定資格」といいます。
JavaSilverは、今後開発現場で戦力になることを目指す初級プログラマーのための資格です。この資格に合格すると、Javaの開発の基礎知識を保有し、上級者の指導のもとで開発作業を行えることを証明できます。また、国際資格のため海外からも評価されます。Silverは受験資格に前提条件がなく、誰でも受けられるので、上昇志向のJava初心者にも人気の資格となっています。
現時点で長期サポートの受けられるバージョンはJava 8とJava 11で、Java Silverの資格もJava 8とJava 11の2種類があります。Java 8からJava 11への変更点として、ローカル変数にローカル変数型推論、interface内にprivate メソッドが使えるようになるなど、様々な改良が施されました。
最新バージョンは、2021年3月にリリースされたJava 16ですが、こちらは短期サポート版のため、長期サポート版かつ最新バージョンであるJava 11の方が長く利用されることが考えられます。
オラクルのサポートロードマップによると、Java 8のサポート期間は2030年までとなっていることもあり、これから将来に向けて資格取得を目指すなら、「Oracle Certified Java Programmer, Silver SE 11 認定資格」を選ぶのがいいでしょう。
参考:Oracle Java SE Supportロードマップ | Oracle 日本
資格の種類には、Silverの他にBronzeとGoldがあり、試験の難易度はBronze、Silver、Goldの順に上がっていきます。Java Silverを含めたそれぞれの特徴をご紹介しますので、Java初心者に合う資格を見つけていきましょう。
「Oracle Certified Java Programmer, Bronze SE 11 認定資格」は、通称「Java Bronze」と呼ばれ、プログラミングに初めて触れる超初級プログラマー向けの資格です。この資格に合格すると、Javaの基礎知識を保有していることを証明できます。
BronzeはJavaの資格の中で一番グレードが低く、国際資格ではないため、いずれSilverを受験するつもりなら、思い切ってSilverから挑戦することをおすすめします。BronzeとSilverは出題範囲が近いため、少し学習の範囲を広げてでもSilverから受験することで、学習の効率化や受験費用などでのメリットが見込めます。なお、Bronzeを取得していなくてもSilverに挑戦することが可能です。
「Oracle Certified Java Programmer, Gold SE 11 認定資格」は、既にJavaエンジニアとして活躍しているが、フリーランスとして活躍できるような確かな力を身に付けたい中上級プログラマー向けの資格です。この資格に合格すると、設計意図を正しく理解し、上級者の指導がなくとも独力で機能実装が行えることを証明できます。ただし、GoldはJava資格の中でも最難関の資格で、マイナーなメソッドまで細かく覚えて使いこなすといった高度で専門的な知識を問われるため、合格するのは至難の業。しかも、Goldの受験資格を満たすには、Silverを取得している必要があります。まずはSilverに合格して、Gold合格への土台をしっかりと固めましょう。
Oracle公認のJavaの資格には3種類あり、なかでもSilverは、上昇志向を持つ初級プログラマーに向いている資格だということが分かりました。では、Java Silverを取得すると、具体的にはどのような恩恵が受けられるのでしょうか。ここでは、Java Silverのメリットを見ていきましょう。
Java Silverの資格を持っているということは、Javaのアプリケーション開発の基礎知識を保有している、ということ。上級者の指導のもとという条件付きではありますが、開発現場で活躍できるコーディングスキルと問題への対応力を持っている証明になります。しかも、Java Silverは、Javaの権利者であるオラクル社認定の国際資格なので、Bronzeよりも評価がされやすい傾向にあり、日本はもちろん海外にも通じる力を証明できます。
Javaは開発案件の多い言語なので、エンジニアとして関わる機会が多く、Javaの資格があれば、IT業界で歓迎されるでしょう。またJavaでしっかりとオブジェクト指向を学んでおけば、その他のプログラミング言語への移行もスムーズに進めやすくなります。
企業によっては、資格保有者には資格手当を支給するところもあります。その場合は、年収のアップも狙えるので、より満足度の高い働き方が可能になります。
IT業界は実績重視でスキルの評価がなされる業界ですが、Java Silverの資格を持っていれば、たとえ未経験者でも、開発現場で戦力になり得るポテンシャルや学習姿勢を評価されるでしょう。Java Silverは誰でも受けられるので、就職や転職を考える際にはぜひ取得したい資格です。初心者にとってはやや難易度が高い資格ではありますが、取得できれば職場選びの幅が大きく広がります。
Java Silverの資格があれば、将来の選択肢を増やせることが分かりましたが、実際の試験はどのような形で行われるのでしょうか。Java Silverの試験の受講料や合格ラインなど、試験の概要について、まとめましたので確認しておきましょう。
受付期間 | 随時受付 | |
試験日 | 随時実施 | |
会場 | 全国のピアソンVUE社テストセンター、所属企業・団体指定の会場、オンライン | |
申込 | オラクルの公式ページから受験チケットを購入する | |
試験時間 | 180分 | |
出題範囲 | Javaテクノロジと開発環境についての理解 簡単なJavaプログラムの作成 Javaの基本データ型と文字列の操作 演算子と制御構造 配列の操作 クラスの宣言とインスタンスの使用 メソッドの作成と使用 カプセル化の適用 継承による実装の再利用 インタフェースによる抽象化 例外処理 モジュール・システム | |
出題方法 | 選択式の問題が80問 | |
受験料 | 37,730円(税込) | |
合格ライン | 正解率63%以上 |
参考:オラクル公式サイト
Java Silverを独学で勉強するなら、参考書を使いましょう。参考書を選ぶときは、試験範囲を網羅していて、かつ初心者でも分かりやすい解説をしているものかどうかがポイントです。ここからは、Java Silverの受験対策になるおすすめの参考書をご紹介します。
見た目が黒いことから通称「黒本」と呼ばれている問題集です。問題パターンが豊富で解説も詳しいので、Java Silverを広く深く学べる問題集になっています。Java Silverの試験対策としては、この本をベースに勉強していくのがいいでしょう。
参照:amazon.co.jp
初心者の場合、黒本を読んでいくうちに、知らない単語につまづいてしまうこともあるでしょう。特に、第1章・第2章で引っかかってしまったのなら、それはJavaの基礎の理解が不十分な可能性があります。まずは『スッキリわかるJava入門 第3版』を読み、基礎を固めてから黒本へ進むといいでしょう。
参照:amazon.co.jp
「黒本」に対し見た目が紫色なことから、通称「紫本」と呼ばれていて、黒本よりも要点を絞って効率よく学べる問題集です。紫本では、黒本で出題されていない問題や苦手分野を補強できるので、こちらも合わせて勉強するのがいいでしょう。
参照:amazon.co.jp
参考書の学習だけでは知識が自分のものになっているか不安が残る。という方は、次に紹介する試験対策も有効です
プログラミングの技術を身に付けるためには、コードを実際に書いて動かしてみることが大切です。テキストを読むだけでなく、自分の書いたコードがどのように動くのかを観察することで、Javaの理解力を大幅に上げられるでしょう。知識をしっかりと根付かせることで、予想だにしていなかった問題にも慌てずに対応できる力が身に付きます。
公式リファレンスとは、Web上に公開されているプログラミング言語の説明書です。機能や注意事項、使い方などを辞書のように調べることができるため学習の助けとなります。公式リファレンスを活用してJavaの基礎知識を積みながら、過去問で知識の穴を埋めていくことで、試験の合格率を上げることができます。
合格者Fさん
【学習についてのアドバイス】
試験勉強をするに当たってたくさん参考書があると思いますが、多くの参考書に手を付けるのではなく、ひとつに絞り込んで深く勉強するのが合格への近道だと思います。
その中でも一番のオススメは「黒本」です。解説がすごく丁寧に書いてありますし、何より本番の試験も類似問題が多く出題されます。私が受験したときも、半分くらいは「黒本でやったところだ!」という感じで、全く同じ問題もあったと思います。
試験を受けるタイミングは、黒本を2~3周解き、付属している模擬試験が90%以上安定して正解できるような状態になれば受験するというのが良いと思います!
(反対に模擬試験で90%取れない状態なら受験はオススメ出来ません)
初めて模擬試験に取り組むときは、ほとんどの問題が全くわからないかもしれませんが、何回も解くことによって必ず正解率は上がりますので、「私には無理だ・・・」と思わずあきらめずに学習を続けてみてください!何周もすると「答えを覚えてしまうのでは?」と思うかもしれませんが、答えを覚えてしまっても、なぜその答えになるのか説明できればOKです!
【試験本番のアドバイス】
本番時にはメモ用の紙とシャープペンシルが渡されますが、罫線が入った紙で書いた字や図が見えずらかったり、シャープペンシルが使いににくかったりする(会場によって違うかも?)ので、支給されるのものは使いにくいものだと頭に入れておけば、本番時に焦ることも少ないかなと思います。
また、試験時間は180分とかなり長く、集中力を保つのが難しいので、長時間続けて勉強を行うという訓練をやっておくと良いかもしれません。
時間が足りないということはまずないと思いますので、落ち着いて試験に臨みましょう!
就職直結型プログラミングスクール「学舎さくら」では、Javaの習得をメインとしたカリキュラムもありますので、受講しながらJava Silverの資格を目指すことも可能です。
また、「学舎さくら」では現場で使える技術から就職までを徹底的にサポートするのはもちろん、首都圏と高知県の3500社以上の求職情報を提供しています。さらに、国内最大級の就活直結型スクールと提携することで質の高い授業を実現し、違約金なしの「完全無料」「完全オンライン」で、地方のどこからでも未経験から「プログラマ」や「インフラエンジニア」を目指せます。
Java Silverは、Java Bronzeよりも難易度が高いですが、参考書を読んでしっかりと勉強すれば、Java初心者でも合格を目指せる資格です。IT業界で評価の対象となる資格なので、就職や転職を有利に進められる可能性があります。決して簡単とは言えない資格ではありますが、取得すれば今後のキャリア形成に一役買ってくれるでしょう。
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